TK創業の背景と由来
さて、終活という言葉が世間に定着した現在、皆さまは終活についてどのようにお考えでしょうか?
ご参考までに、楽天インサイト株式会社様が2023年に1,000名を対象に実施した調査では、およそ70%の方々が終活をする意向があり、また、そのなかで実際に終活を実施している方は6%に満たないそうです。
この調査が物語っているように、終活は関心の高いテーマでありながら、「死」というなかなか自分事として捉え難い内容のため、いつかいつかと先送りにしてしまっている。これが多くの方々の現状だと思います。
この「終活」を今後の人生のテーマとし、サービスをご提供していきたいと考えた理由。それは、自宅での父親のリハビリや母親の介護を通し、自宅で最期を看取るまで余生と向き合った原体験がきっかけです。お互い死に向き合い、生前整理をしたことで、母には後悔なく安らかに旅立ってもらうことができ、私自身もまた、母の意志を汲み取ったお見送りができました。
そしてなにより、「どのような人生だったか?」「何を大事にしてきたか?」「人生の転機」「人生で大切な人」「どういう人間であってほしいか?」等々、普段であれば家族だからこそ恥ずかしくて伝えられない本音やこれまでの感謝をお互い口にし、親子の絆を認識し合えたことが、かけがえのない人生の1ページとなりました。この、大切な人と心が通じ合う瞬間を、皆さまの人生にも是非残していただきたいと心より思っております。
また、このように事前整理ができていた(と思っていた)私でさえ、相続問題で苦労した経験もしました。周囲からご家族が突然亡くなり苦労したお話を伺う度に、こうした私の経験が全く活かされない現実にもどかしさを感じる機会が増え、一人でも多くの方に終活を通してよりよい人生をお送りいただきたいという想いが募り、TK創業に至りました。
余生に向き合うまでは親という一面しか捉えられていなかった両親ですが、ひとりの人間であり、ひとりの人生があり、そこには知り得なかった数々の想いがありました。両親から最後に教わったのが、全ての人にある“尊厳”と“存在意義”を大切にすることです。
父からは、「心がある場所」についても躾を受けました。「心は、相手と自分のちょうど真ん中にある。自分に近すぎてはダメ、だからといって相手に近すぎるのもダメ、常に真ん中に置くように心掛けなさい。」と。現在、たくさんの良縁に恵まれているのは、この父の教えによるものと実感しております。
両親のイニシャルから名付けたTKは、これらの教えと愛情を継承した証です。
これからお会いするお一人お一人の人生に輝きを見出すため、そして大切な方へ想いをお繋ぎするために、常に心を真ん中に置きながら接してまいります。
TK 角 綾子